高さの扱い
点群は立体なので、平面図をつくるときは「高さ」の扱いを最初に決めておくと後が楽です。 ここでは 作図高さ / 高低差調整 / BM / レベル出し / 基準点(POI) を説明します。
作図高さ — どの高さに線を引くか
下部バーで設定します。
| モード | 動き | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 固定 | 決めた高さの平面上に線を引く。線は水平になる | 平面図・求積 |
| 追従 | クリックした点群の高さをそのまま使う | 縦断・法面・立体的な表現 |
固定のときは線が水平になるので、長さは水平距離になります。 高低差のある場所で「思ったより短い」と感じたら、作図高さのモードを確認してください。
高低差調整 — 傾いた点群をまっすぐに直す
機能▾ › 高低差調整
点群の高さを色で見える化し、基準点の実測標高に合わせて補正します。
手順
- 基準点を3点以上、点群の上でクリックする
- 各点に目標標高(実測値)を入力する
- 適用する
点は多いほど精度が上がります。
まとめて入れる道が2つあります
| 道 | 内容 |
|---|---|
| TS計測CSVを一括インポート | ヘッダ行+「名称, X, Y, Z」形式の CSV を選ぶと、シーンの基準点(BM / K1〜)と名称でマッチして自動投入されます。Z='-' の行は飛ばします |
| &CADI の基準点から | 点ツールで「基準点として登録」した点からも入れられます。CSV も撮影時の基準点も無い現場向けです |
どちらも 1 点ずつ入力する必要はありません。
現状 Z の取り方
「ピンポイント」と「平面フィット(推奨)」を選べます。平面フィットはフィット半径も決められます。
適用する前に見る
プレビューを押すと、補正前と補正後を見比べられます。
- RMSE(ずれの大きさ)と、点ごとの誤差が出ます
- 補正前(赤)と補正後(青)を重ねて表示できます
- 正面・背面・左・右から見て、傾きの直り具合を確かめられます
元に戻す
高低差補正をリセット(元の状態に戻す) で、補正前の状態へ戻せます。
BM設定 — 高さの基準を決める
機能▾ › BM設定(高さ基準)
点群のどこか1点を「高さの基準(BM=Z0)」に決めます。
決めたあとどうなるか
以降、レベルや座標の高さが BM から何m上か下か(GL±) で表示されます。
BMより1m高ければ GL+1.000 です。
Zの取り方は2種類
| 方法 | 内容 | 向いている場所 |
|---|---|---|
| 面フィット(推奨) | 周りの点群をならして安定した高さを出す。ノイズに強い | 地面・床など平らな面 |
| ピンポイント | クリック位置に最も近い1点の高さを使う | マーク・釘など特定の点 |
覚えておきたいこと
- 点群は動きません。 表示が相対値に切り替わるだけです(高低差調整とは別の機能)
- BM は1点だけです
- BMのマーカーは誤操作防止でロックされています。移動・複写はできません。 変えるときは BM設定から再設定、外すときは解除を使います
- BM を後から決めても、変えても、外しても、すでに置いたレベルの表記はすべて自動で計算し直されます。 先に作図して、あとから基準を決めても大丈夫です
レベル出し — 標高を拾って図面に入れる
注釈モード › レベル
クリックした点のまわりの点群から、代表となる標高を自動で算出して配置します。
方法を選ぶ
起動すると方法を聞かれます。選んだ方法で続けて配置できます。
| 方法 | 内容 | 向いている場所 |
|---|---|---|
| 面フィット(推奨) | クリック点まわりの点群を平面フィットして安定した高さを出す | 地面・床など平らな面 |
| ピンポイント | クリックした1点の高さをそのまま使う | 段差・エッジ |
点をクリックすると「レベル出し」パネルが出て、拾った点の散らばりを見ながら 次を決められます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 半径 | 20〜100mm。散布図の上でホイールを回しても変わります |
| 代表 Z の決め方 | 自動/中央値/面フィット |
| 上下ガード・傾斜の閾値 | 外れ値を落とす条件 |
| 断面ビュー | 拾った点の散らばりを横から見る |
表示
- BM を設定していれば、絶対標高と GL± の両方が出ます
- 面フィットで置いたレベルは、あとからプロパティの「レベル出しパネルで再調整」で 高さと取る範囲を直せます。ピンポイントで置いたものを押すと、 「このレベルはピンポイントのため、レベル出しパネルはありません」と出ます
表記の書式
数値だけ/GL±付き/囲み(なし・四角・角丸・丸・下線・上線・上下線)/ 測定点の印(なし・丸・丸+バツ・三角・四角・十字・バツ)/単位・桁数 などを選べます。 表記の位置も 9 方向から選べます。 書式は保存して次回呼び出せます。
基準点(POI)
測量の基準になる点です。2 種類あります。
| どこから来るか | 名前の例 | |
|---|---|---|
| 撮影時の基準点(POI) | 4DKanKanの編集で作成したホットスポット | ホットスポットのタイトル名 |
| &CADI で登録した基準点 | 点ツールで置いて「基準点として登録」したもの | 自分で付けた名前 |
表示する
機能▾ › POI / 基準点 で出し入れします。既定では消えています (作図の邪魔になるため)。シーンに基準点があるときだけメニューに出ます。
&CADI で基準点を登録する
描画モードの「その他描画 ▸ 点」で置き、パネルの 「基準点として登録(TS測量座標を持たせる)」にチェックを入れて、 TS座標(測量座標・m)の X / Y / Z を入れます。
点群の無い場所には、「座標を入力して配置」から座標だけで置けます。
→ 点ツールそのものは 作図の基本 › 点 を参照してください。
何に使えるか
| 使い道 | どこで |
|---|---|
| 高低差調整の基準点として一括投入 | 機能▾ › 高低差調整(CSV の名称マッチ、または登録した基準点から) |
| 基準点をつないで線を引く | 機能▾ › 基準点ピッカー |
基準点から線を引く
機能▾ › 基準点ピッカーを開くと、基準点の一覧が右上に出ます。 名前をクリックすると、その測量座標がそのまま線の頂点になります。
続けて選べば頂点がつながり、Enter またはダブルクリックで確定します。 画面でクリックして位置を狙う必要がないので、境界線のように 座標が決まっているものを引くときに確実です。
「基準点がありません。CSV を取り込み高低差補正を適用すると一覧されます。」と出ます。 基準点ピッカーは閲覧モードでは使えません。
よくある質問
Q. 高低差調整と BM設定はどう違うのですか
高低差調整は点群そのものを補正して傾きを直します。 BM設定は点群を動かさず、表示する高さの基準だけを変えます。目的が違うので併用できます。
Q. 先に作図してしまいました。あとから BM を決めても大丈夫ですか
大丈夫です。置いたレベルの表記は BM を決めた時点ですべて再計算されます。
Q. 図面を開き直したら表記が変わっていませんか
各レベルは絶対標高を保持しているので、開き直したときも現在の BM 基準で正しく表示されます。